Thothの日誌

日々の活動や読んだ本について書き綴っていこうと思います

「限りある時間の使い方」を読みました

オリバー・バークマン 著の『限りある時間の使い方』を読みました。

この本は原著『Four thousand weeks』の時から気になっていたのですが、英語だったので読めなかったんですよね…

 

現代人がなぜこんなに忙しいのだろう?という問題提起からこの本は始まります

 

 

現代人が忙しい原因

本書を読んで現代人が忙しい原因をまとめてみました。

 

  • 効率化には罠がある。ある作業が1時間かかっていたがそれが1分に短縮されたとしても今度はその1分が長いと感じるようになる。
  • 他のビジネス書にもある通り、「重要な事からやろう」としてもそもそも現代では重要だと思う事が多すぎる。
  • 便利になるほど私たちは苦痛を感じやすくなる。
  • 「もっと生産的でなければ」という強迫観念の為に休日にも時間を有効活用しようとしてしまう。時間を有効活用しようとすればするほど焦りが生まれ、私たちは時間の使い方が下手になってしまう。
  • 未来の為に今の時間は準備期間になるのだ、という思考の為に「現在が未来の為だけに存在する」ようになってしまう。
  • あるプロジェクトを取り組んでいたが、それが行き詰まった時に別のプロジェクトに魅力を感じてしまいがちでプロジェクトを移ると一見進展しているように感じるが、実態はそうではなく停滞してしまう。

 

本書から読み取れた問題の原因はこの辺りだと思います。私も休日に勉強したり何かを達成する為に◯◯をやるぞー、と意気込んだり、取り組む物事をコロコロ変えたりなどは身につまされる思いになりました…

 

 

 

 

どのように対処すれば良いのか

他の時間管理術のようなスケジュール管理などは出てきませんが、本書では少し一味違う対処法を提案しています。

 

  • 選択肢を減らす。特に重要度が中程度のタスクが最も注意を削がれやすく危険なものになるのでやらないと決めることも重要になる。
  • 1日に行う作業量を固定にする。どんなに調子が良くても決めた時間が終わったら作業を終わらせる。焦って長時間行ってしまうとその後またプロジェクトに取り掛かるのが大変になる。
  • ちょっと不便なものを使う。ノートとペンなどは書くことしかできませんが、書くことだけやれば良くなります。このように「◯◯しかできないけど◯◯だけやれば良い」というものを見つけるのがポイント。
  • 「何もしない」という事をしてみる。「何かしなくては」という思いは焦りを生むし、現実逃避の為に何かをするというのはしてしまいがち。
  • 「その活動自体が好きなこと」をする。要するに趣味。

 

思考法にもなりますが、著者は「時間を所有する」というのもおかしいと主張しています。未来はまだ決まっておらず、もしかしたら事故で自分の人生が終わってしまうかもしれない。時間を持っているという感覚は幻想に過ぎないとの事です。

 

また、とある大学の美術の先生は学生に「絵画、彫刻作品を一つ選び3時間ずっと眺める」

という課題を与えるらしいです。芸術は効率化するものではなく、制作するのに時間がかかる事を身をもって教える為だとか。

…3時間はキツイ…。

 

少しずつ自分も変えていこうと思います

 

私も他のタスクが魅力的に見えて変えてしまったり、自己研鑽が行き過ぎて未来の為に今を使おうとしたりしておりました。

 

少しずつで良いので1日生産的な活動から離れることもしてみたいと思います。

仕事に関わること、家事などの義務、筋トレ、プログラミング、数学などの鍛錬からも離れる時間というのは必要ですね。