Thothの日誌

日々の活動や読んだ本について書き綴っていこうと思います

競争の科学 読書会の準備も兼ねて

近々「つなげーと」というアプリで読書会に参加しようと思い、その準備のためにブログで書評をまとめようと思います。

 

とは言っても途中まで読んだ段階でのものなので今後加筆する可能性もあります。

 

今回紹介する本はポー・ブロンソン&アシュリー・メリーマンの『競争の科学』です。

 

何についての本か

タイトルを見ればなんとなく想像はつくかもしれませんがこれは競争について扱った本になります。概要をざっとまとめてみると…

 

競争によって人はパフォーマンスを向上させることが可能。人は元々競争しようとする性質があり、ほっといても競争してしまう。しかし、競争を活かすことができる人もいれば逆に委縮してしまう人も出てくる。その違いを生む要素は何だろうか。また、委縮してしまう人は打つ手がないのか。

 

ということに踏み込んだ内容になっています。

特に興味深かった点は以下の二つです。

  • 遺伝子による違い
  • 男女による競争方法の違い

 

 

遺伝子による違い

ドーパミンはやる気を高めてくれる脳内物質ですが、これが脳内にたまりすぎるとよくないらしく分解酵素が働かなくてはなりません。この分解酵素の違いを生んでいるのが遺伝子の違いでして、大きく2種類に分けられるようです。

  • 戦士型
  • 心配性型

ストレスに強く、ここ一番の大勝負に強いが普段はやる気が起こりにくい戦士型と普段は高いパフォーマンスを発揮するも強いストレスがかかると途端にパニックを起こすのが心配性型です。PTSDのような強烈な症状も戦士型は割と簡単に治癒できても心配性では10年かかっても改善に向かいにくいなどの違いがあります。

 

おそらく私は心配型でしょうな。というのも大学時代、体育会系の部活に所属していたわけですが、その時は強いストレスもかかっていたので上手く実力が発揮できていなかったのですが、大学受験の時に滑り止めが合格して気楽に挑戦校に受験したら合格してしまったので。その時から背水の陣といいますか、自分を追い詰めすぎない方が良いと感じました。

 

 

男女による競争方法の違い

男性は集団で競争をすることでパフォーマンスを引き上げられ、女性は2人のペアを作ることでパフォーマンスを引き上げられる傾向が強いそうです。反対に男性で2人のペアを作り、なおかつその二人に実力差がつきすぎてしまうと低い能力の方が委縮してしまい、女性で集団形成すると一人だけ抜きん出ようとするのに抵抗を覚えるのだとか。

 

また、男性は勝算が少しでもあれば競争に参加し、女性は勝算が十分あるときに競争に参加するといいます。女性の政界進出が少ないのも女性が当選しにくいのではなく、そもそも立候補する女性が少ないから、なんだとか。なるほど。

 

これで「競争は万事OK」とはならないけど…

この本で書かれている内容を実際の競争に活かせるかは自分次第ですが、やみくもに自分の精神をすり減らさず、上手に競争に向き合っていける、そんな内容の本でした。